白ひげの航海の記録(更新停止中)
□ハルタ君のしがない一日
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ふかふかの白い雲が漂う昼下がり・・・
今日はたいして仕事も無いから、美味しいお菓子でも探しに行こうと思い立ち、12番隊隊長ハルタは停泊中の島を歩いていた。
“そういえば、この島は焼き菓子が美味しいんだっけ♪買って帰って、ビスタとお茶でも飲もうかな”
などと考えながら、商店街に足を踏み入れた。だが、お菓子を売っているお店は見当たらず、八百屋や肉屋など食材を売っているお店が立ち並ぶ。
“焼き菓子で有名なはずなのになぁ〜有名ってことは沢山お店あるはずなのにぃ〜どこにあるんだろ・・・もう少し先にあるのかなぁ”
ハルタは少しご機嫌斜めになりつつ、歩を進める。しばらく歩くと、少し先に華やかなお店が並んでいるのが見えた
。一気にテンションがあがったハルタは、小走りでお店に向かう。
“やっぱりお菓子屋さんだ♪1、2、3・・・おぉ!7軒もあるじゃ〜んv全部のお店で少しずつ買って行こう♪”
お目当てを見つけたハルタは上機嫌で、お店に入り、数十分後には両手にいっぱいのお菓子・・・
“さっ♪早く帰ってお茶にしよう”と、ハルタはウキウキしながら船を目指した。
ところが、途中で何回も命知らずな賞金稼ぎに出会い、片付けているうちに折角買ったお菓子が砕けてしまった。
“こんな事なら、片手で持てる範囲にしておけばよかった!”
ハルタは後悔しながら、とぼとぼモビーにあるビスタの部屋に向かった。
「おぉ、ハルタじゃないか!なんだか久し振りだな。お茶をいれようか」
部屋に着くと、ビスタが温かく迎えてくれた。
「本当、なんだか久し振りだね!・・・ありがとう。有り難く頂くよ」
ハルタは勧められたソファに座って、お菓子を机に置いた。
「おぉ!それはもしかしてこの島で大人気という焼き菓子かな?」
ビスタは、喜びの声を上げた。しかし、ハルタからは気の無い返事が返ってくる。
「うん、まぁそんな所」
ビスタはお茶を準備する手を止めて、ハルタの横に腰掛けた。