エンジェニア・フィクションズ ALISEED-M

□ALISEED-M登場
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エンジェニア地下闘技場

「…静かだな。」

辺りは暗く、客席にもステージにも誰もいなかった

果たし状を出すような人は大体いつ試合をするか事前に告知して、大観衆が集まるのが通例なのだが、今回は観客が誰もいない。それに、相手の姿も見えない


地下闘技場といえど怪物はテレビの撮影なのでよく通う場所、怪物から隠れられる場所などあるはずがない


「いないな…魔力で察知してみるか。」

怪物は神経を集中させ、魔力で人の存在を探そうとした

地下闘技場のド真ん中に立ち尽くす5人

「ねぇ、やっぱりすっぽかされたんじゃない?もう帰った方が良くない?」

暗い所が嫌いなコールディンは怪物にそう打診した


「微かに感じる…」
怪物が微かな魔力を感じた瞬間だった


キーーーン!



一瞬耳をつんざくような音がした後、怪物は自分の身体に異変を感じた


「魔力が…消えた!?」


「えっ?なに?いまの?」


しかし次第に、自分達に何が起きたのか分かってきた。


「うっ…力が…抜けてく…」

精霊三人組は皆座り込んでしまった

とてもぐったりした表情をする精霊達、そして怪物まで次第に手足に力が入らなくなってきた

「な、なんだこれは…すごい脱力感…ホーリア・シンディ…」


怪物は気絶してしまった

「き、緊急連絡!だ、誰か…っ!」


タディーアも次第に意識が遠退いていき、程なくして気絶した



しかし、「J」と名乗る人物はどこにもいなかった…
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