エンジェニア・フィクションズ ALISEED-M
□カレーアの苦悩
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襲撃してきたディアロウをどうにか倒したレニィ達、しかし、それと同時にレニィ達は衝撃の事実を知る事になった
それは、ディアロウは単なるモンスターではない、元々は普通の人間で、呪いをかけられて操られているという事
その後、どうにか事が収まり、研究室のソファーに座る三人
「あ〜でも良かった!私達の浄化魔法があれば、ディアロウなんて簡単に…」
レニィは再び明るくみんなに話しかけるが…
「そうだな…きっと私達にしかできない、そう、私達にしかできない…」
カレーアは急に立ち上がって、研究室を去ってしまった
「カレーア…さん…?」
レニィとルナは心配そうにカレーアを見つめた
「待ってよカレーアさん!」
レニィはカレーアを追いかけようとするが、スレイドがレニィを止めた
「一人にしてやってくれ、きっと彼女は悩んでいる。私達が彼女を前々から適合者だと言わなかったのが悪かったんだ…。」
「スレイドさん…」
レニィは立ち止まって少々悩んだ
「スレイドさん!なんでカレーアさんが適合者だって言わなかったの?」
レニィは思い切って聞いた
「彼女は…何でもかんでも一人で背負ってしまうんだ。だから、もし他の適合者が見つかる前にそれを告げたら…」
「一人で戦いに行く、のよね?」
「その通りだ。彼女とは職場ではもう長い付き合いだから、それは分かる。だから彼女は戦いたくない訳じゃないと思う。むしろ今まで何もできなかったのを後悔してると思う…」
スレイドは大きなため息をついた
それを見たレニィはこう言い放った
「スレイドさんは悪くない!カレーアさんも悪くない!悪いのはディアロウ、それを作ってる敵だよ!私、カレーアさんと話がしたい!」
「レニィ…君…彼女は気難しいぞ?」
「大丈夫!誰とでも友達になれる、それがエンジェニアでしょ?私、そうやって学校で習ったよ!」
それを聞くとスレイドは少し笑みを見せて、カレーアの部屋への行き先を告げた
「…この子なら…カレーアの心を開いてくれるかもな…俺も無理だった事が…できるかもな…。」