オリジナル(陽弥ライア)
□3.ティーカップ
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「あたしはサナ」
「おれはサト」
男の子と女の子の名前はよく似ていた。
「俺はニア・パーパス・ロイ」
“よろしく”と二人が言う。
「おれ達、今拭くものとかもってないからさ、悪いけどそのまま来てくれる?」
ニアはぬれた服のままお茶会に向かっている。
ある程度しぼったので、かわいた部分もあるが、髪の毛なんかはまだ濡れている。
「お茶会行けば、皆いると思うし、あの人ならタオル持ってるんじゃないの?」
「まぁ、もうすぐつくから。」
“うん”と2人の会話に頷く。
「あの、」
ニアが声をかける。
「いろいろとありがとう。」
その言葉に、2人は笑って頷き、お茶会への足を速めた。