ライア短編
□2.SUNNY
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“あぁ、また同じ夢だ。”
そう気がついているのに、なぜか目が離せない。
そしていつもどおりに終わり、目が覚める。
この夢を見続けて幾日になるだろう。
そんなことをボーとした顔で考えながらレンジにおかずをつっこむ。
いつも決まって先に起きるのは旦である。
そして今日も――――。
「相変わらず早いですねー。旦。」
「旭が遅いんじゃないですかー?」
「でも間に合ってるんだから、いいじゃないか♪」
そんなこと言いながら席に着く。
今日の天気は、晴れ。
*
「なんかー。」
「ん?」
旭が話し、旦が聞く。
「毎日、同じような感じだよね。」
「まぁね。でもそんなもんじゃないの?」
昨日、月花と会った場所に来た。
今日は部活があるのか、現れる気配はない。
「はぁ、つまんないよね。」
旭がため息をつく。
「そんなこと言ってると幸せ逃げちゃうってよ。月姉が言ってたじゃん。」
「お前スケールでかくしてね?月姉、楽しいことが逃げるって言ってなかった?」
旦は少し考える。
「そうかも。」
「でしょ。」
そして、家につく。
今日もいつもどおり変わらない日であった。
旭が言う通り、毎日同じ様なことをくりかえす。
*
三日月に住み、泳いでいる金魚達はいつになったら、外に出られるのだろうか。
月入った者は檻の中、星もうさぎも金魚も、皆、皆、月の中。