星の物語

□懐かしい幼馴染
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急に転校生が来ると、
幼馴染の哉太と錫也から聞いたのは、どれくらい前だろう?

懐かしいな・・・・・。

「どうしたの?そんなに面白かった?今の話。」

そう聞いてくるのは、幼馴染の土萌羊。

今私たちは、屋上庭園でのんびり、
懐かしい話をしていた。

「そうじゃなくて・・・。最初に、羊君がこの学校に転校してきた時を思い出してたんだよ。」

すると、羊君は不思議そうな顔をしながら言った。

「あぁ。あのころか・・・。
懐かしいけど、あんまりあの時のことは思い出したくないな。
あの時の僕、最悪だったし・・・。」

そういうと、苦笑いを向けてた。

「そんなことないよ。あのときは、哉太も混乱してたんだよ。
錫也は困ってたけど・・・。」

すると、その時のことについて、羊君が、話してくれた。

「あの時の僕は、とにかく星美に会いたかったんだ。
そのことしかなくて、周りが見えていなかったんだ。
おまけに、星美の周りには、錫也と哉太がいたから余計、焦ったんだと思う。」

深刻そうに、でも懐かしそうに羊君は話してた。

「でも、なんで焦るの?別に焦る必要はないんじゃない?」

とっさに疑問を聞いてみる。

「それは、男にしかわからないよ。」

そう言って、ウィンクをしてきた。

羊君のその一つ一つのしぐさにドキッとしてしまう。

私は、三ヶ月前くらいから羊君のことが好き。

でも、その気持ちを伝えられずにいる。

羊君は、転校してからいろんなことを話してくれた。

それで私が好きだとも言ってくれた。

でもそれは、私の『好き』とは意味が違うから・・・・・。

そのせいで、「好き」と言われるたびに心がいたんだ。
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