星の物語

□しっかりしすぎの副会長
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「颯斗君、これはココでいいの?」

「はい。でも、もう少し右に・・・・・・・・」

今の私たちは大忙し。

外の空気は冷たく、今は少し雪がちらつき始めている。

クリスマスまであと一週間。

『星月学園』では毎年恒例のクリスマスパーティ。

その準備のため、生徒会メンバーは準備に追われています。

私もそのメンバーの一人なわけで・・・・・・・・・・。

「翼!!お前何にもしてねぇだろ!!お前にもってこいの仕事があるからこっち来い!」

一樹会長の声が体育館に鳴り響く。

「えぇ〜!!俺、書記の近くにいたいからヤダ。ぬいぬい、人の扱いが乱暴なんだ「いいから来い!!!」」

翼君はほぼ強制的に一樹会長に連れて行かれた。

「ぬわぁ〜!!助けてぇ〜!!」

「翼君・・・・・・・・・」

二人が行ってしまい、体育館は静かになる。

「相変わらず、乱暴なんだから・・・・・」

「でも、僕には翼君は分かってて反抗してるようにしか見えないですけど。」

二人して笑う。

「さぁ、さっさと飾り付けを終えてしまいましょう。」

「うん。」

颯斗君の言葉で作業が再開する。

颯斗君は起用ならしく、さっさと飾り付けを終えてしまった。

私はどちらかと言えば不器用で、ひとつ付けるのにも一苦労。

思わず溜息が出てしまう。

そんな心を察してくれたのか、颯斗君が「手伝いましょうか?」と声をかけてくれた。

「ありがとう。」

ホントは一人でやり遂げたかったが、このスピードでは日が暮れてしまう。

再び溜息をついた私に颯斗君がこう言った。

「気にすることないと思いますよ。」

私は突然の言葉に驚いてバランスを崩してしまった。
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