紅と蒼の伝説
□#7:カカシの結論
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「里一番のエリート、うちは一族の力…楽しみだなあ…」
マスクで半分以上覆われた顔が笑っているのが気配で分かる。
対してサスケの表情は険しい。
茂みに隠れていたシュリはもうとうに影分身の術を解いてこの2人が対峙しているのを眺めていた。
影分身を用いてナルト、サクラ、サスケに協力を呼びかけてみたが予想通りというべきか、全員失敗したようだ。
(単身じゃどうにもならないし……この手はあんまり使いたくなかったけどもうあのトラップ張ったエリアにカカシ先生を誘い込んでやるしかなさそうだね……)
事前にある一定区域に仕掛けた飛び道具と起爆札のトラップ。
本当はあまり使いたくなかったのだ。
万が一怪我人が出たら最悪だし。
(でもまあ、しょうがないか。
それに少なくともナルトたちが合格するのは既定事項だし…心配する事はないはずなんだけどな…。
ま、私が合格できなかったらそれはそれでしょうがないか)
少々憂鬱だが、その時はその時だ。
甘んじてそれを受け、そのまま原作とは関係ないところで生きていけばいい。
『大切な人が笑っている未来』という目標は違うところから達成していけばいい。
何があっても大丈夫なように。
シュリはしばしの間、瞼を閉じた。