半人半狸物語

□第七章
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帰ったら、こじゅさんが出迎えてくれた。

お土産を渡す時にこじゅさんから土の匂いがしたから、きっと一日中畑仕事してたんだな、と思った。

砂埃とかで汚れていたからみんなで風呂に入って(狸になってこじゅさんにわしわし洗ってもらった)、夕飯食べて、政宗とかは起きてたけど俺は疲れて寝てしまった。



目覚めたのは、空が白んできた頃だった。
明け方は寒い。特に奥州となれば尚更だ。


肌寒さに震え、起きると隣に寝ているはずの政宗がいない。布団が名前の周りしか皺になっていないのを見ると、昨夜は寝ていないらしい。


狸のまま、そっと廊下に出て政宗を探す。
こじゅさんは寝ているだろうか。政宗はどこにいるのだろうか。
みんないなくなってしまったと勘違いするほどに、やけに静かだ。
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