ネギまSS
□秋桜
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「またボーッとしとるよ」
「あっ、す、すみません」
「ええんよ?たまにはボーッとせな」
「は、はい…」
お嬢様はニッコリ笑い
また、秋桜に視線を戻す
揺れる秋桜とお嬢様は似合いすぎていて、少しだけ…
少しだけ…寂しくなる
この場に私だけ仲間外れなのではないかと
「せっちゃんみたいやね」
「え?」
秋桜を見ていたお嬢様は
急に振り向き、少し困ったような顔をした
「力強く咲いてるように見えて、少しの風で揺れてまう」
「・・・・?」
「いっつもウチを守ってくれてて、強くて頼りになるけど、本当はもっと…」
下を向き少し思い詰めたような顔してから
また、視線を秋桜に戻して黙ってしまった
「お嬢様…私は」
「せっちゃん?」
「私は、貴女を守りたいから傍にいるんですよ。自分の意志で」
「自分の…意志で?」
「はい」
「そっか…ありがとな♪」
笑顔に戻ったお嬢様を無意識に抱き締めた
私はこの笑顔を守るために戦っているんだ
お嬢様には、いつも笑顔でいてほしい…
「せっちゃん?」
「あわわっ////」
ハッとして、抱き締めた腕を慌てて離した
普段の自分からは想像できないほど
自然に抱き締めてしまっていた
「あーあ…もったいないことしたなぁ」
「も、申し訳ございませんっ」
「もっとしててくれてよかったんやえ♪」
「いやっ…えと/////」
悪戯っぽく笑うお嬢様を見ていられなくて、
秋桜に視線をやる
顔の熱がひかない…
「せっちゃん、秋桜の花言葉知っとる?」
「し、知りません…」
「秋桜の花言葉はな…」
声が耳元まで近づいてきて
触れてしまうくらいの距離で囁く
「乙女の真心ってゆうんやえ」
「ちょっ/////」
「せっちゃんみたいやね」
くすっと照れたように笑いながら
頬に口付けた
「おじょっ/////」
「いつも真心ありがとな♪」
「いえっ、あの…はい」
やっぱり貴女は
私の全てを許してくれる
不器用なところも
全て受け入れ癒してくれる
そんな貴女の笑顔のために
そんな貴女の笑顔のおかげで
私はこれからも強くなれるのです