小説(SKET DANCE)

□チェリーなぼくら
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「あー…ゴホン、えー…」
「なんだよ?」


あからさまに様子がおかしいヒメコに、ボッスンは怪訝な顔つきで答える。


「…ゆ…ぅ」
「ゆー?」


「ゆうすけ…///」
「…!」


遠慮がちに名前をよび、恥ずかしそうに顔を伏せてから、チラっと上目遣いでボッスンをみるヒメコ。


「えと…」



(…その顔は反則だろ)



「…。なんだよ、『一愛』」


ボッスンは赤くなってるであろう自分の顔を隠すようにそっぽを向き、わざとぶっきらぼうに答える。それでもヒメコは嬉しそうに顔をあげて笑った。


「ちょっと呼んでみただけやねん」
「そんだけかよ?」
「うん!」
「…」
「…?あかんのん?」


ヒメコが心配そうに見上げる。


「…」
「…!」


ボッスンは、答える代わりにヒメコの手をとり、指を絡めてしっかりと握った。


彼氏彼女になりたての2人のお話。
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