小説(SKET DANCE)
□思春期未満お断り!
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『…あっ、だめ…先輩』
『可愛いよ、ひめ』
(な、なんやこれは…)
依頼があった倉庫の片付けをしている途中に見つけた1本のビデオテープ。
そこに映ってるのは自分と同じ名前の“ひめ”と呼ばれるセーラー服の美少女とその先輩らしき男がヨロシクやっている場面。
(…これがアダルトビデオか。初めてみたわ…)
何のビデオか興味本位で部室に持ち帰ったもののボッスンはまだ戻ってきておらず、スイッチにいたっては『用事があるから先に帰る』と書き置きだけですでに姿はなかった。
「スイッチはまたアキバか。ま、えぇか」
そしてボッスンを待ってるのも暇なので、ひとまずビデオを見てみるかと再生をしたところ…ちょうど佳境に入る2人のシーンが映っていたのだった。
『ん…ぁ』
「おぉぉ。…って、アタシはおっさんかいな。」
『あっ…あぁん』
「…!」
ヒメコが画面の様子に思わず食い入って見ていると
「うぉーい、ヒメコ戻ってるかぁ?」
「!!!」
ガラッと部室のドアが開きボッスンが戻ってきた。
「きゃああああ!」
ヒメコは即座にテレビの電源を消す
「なんやの!アンタ!部屋に入るときはノックくらいするやろ普通!」
「えぇぇ!?」
いつも通り部屋に入っただけなのに理不尽に怒られ戸惑うボッスン。
「え?あの…スミマセンでした」
ヒメコにすごまれ思わず謝る。
「わ、わかればよろしい」
「???」
「///…えと、あ、お茶でもいれよか?美味しいお茶菓子もろてん」
「お、おぉ…?」
ボッスンは訳がわからないまま、いつもの座敷に腰を下ろした。手元には先程ヒメコが置いたリモコン。
(ふぅ、あぶなかった)
ヒメコは1人安堵のため息をつきお茶をいれに棚に向かう。
「…?あ、そういえば今日の特番モモカがでるな」
「え?そやったっけ」
「何チャンだったかなぁ」
「!!」
ボッスンがリモコンを手にとりテレビに向ける。
(アレ?そういえばアタシ…ビデオの電源までは切ってなかったような…!?)
「ボッスン!ちょっ待っ…」
「へっ?」
ヒメコが慌てて止めに入るも一足遅く、ボッスンがテレビをつけた途端に
『あぁん』
画面に再び映る2人のカップル。
「!?」