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□Happy Happy Birthday!
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「ところでこれ、何入ってるんだ?」
がさがさと箱を振りながら聞く。
「あぁっ!ちょっと、振っちゃダメだって!あとまだ開けちゃダメだよ」
「何だよ…」
「当ててみて」
臨也の楽しそうな視線に負けしまい、早く開けてみたい気持ちをぐっと堪えて考える。
……が、何も思いつかない。
まぁ、適当に言ってみるか…
「ナイフ」
「俺のイメージってそんななの?」
「金」
「ねぇ、本当、シズちゃんって俺の事どう思ってるの?」
「大好きだ」
「あ、ありがとう…」
たった一言で顔を真っ赤にする。可愛い。
「で、他には?」
「家」
「そのサイズの箱にどうやって入れるのかな?」
「韓国海苔」
「何で?!」
「平和」
「壮大っ!」
これだけ言ってもダメか…
本気で分からない。
「シズちゃんボケ過ぎ…疲れたー」
臨也がソファーに派手に座る。
「悪ぃ、分かんねぇから適当に言った」
「だろうね。もう途中から滅茶苦茶」
さっきのやりとりを思い出したのか、臨也が小さく笑う。
「…そろそろ開けていいか?」
「うん」
そっと壊さないようにリボンを解き、包装紙を広げる。
そして、そこにあったのは…
「入浴剤セット?」
「そう。シズちゃん、毎日仕事して疲れてるでしょ?だから……っ?!」
言葉を最後まで聞かずに抱き締める。
「大好きだ……ありがとう」
「喜んでもらえて何より」
満足そうな笑顔の臨也を見て、俺もつられて笑顔になる。
「誕生日おめでとう。これからもずっと、一緒だよ」
耳元でそっと囁かれた一言に、また愛は溢れて。
「…あぁ。ありがとな、臨也」俺は抱き締める腕に少しだけ力を込めた。



*Happy birthday Shizuo!*
2011.1.28
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