そして少女は――…。

□☆第1話☆
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「海っっ!!そっち回れ!」


戦場には不釣り合いな可愛らしい赤髪の少女が声を荒げて叫ぶ。



「しかしっ…!凛々蝶隊長、こちらも限界です!!」




「チッ…、何なんだこの大量の虚は……!!」





―――――――――――――――




ほんの数時間前。



いつものように凛々蝶は隊舎で黙々と書類整理を行っていた。


そんな中、一匹の地獄蝶が隊舎に舞い込んできた。



『零番隊に緊急要請!!流魂街にて虚発生!前衛部隊は全滅!直ちに虚退治の加勢を!!』


地獄蝶が最大音量で伝えた緊急要請は隊舎全体に響きわたる。



「チッ、この忙しい時に……。全員聞こえたな?出るぞ」


そして零番隊総出(と言っても凛々蝶を含めても6人しかいないが)で戦場へ向かったのだった。




―――――――――――――――




「くっ……!」



斬っても斬っても湧いて出る虚。



いくら最強部隊とはいえこれだけの数をたったの6人で裁ききるのは難しい。


どんどん状況は不利になっていく。



「っ!!しまった!」


そんな中、凛々蝶は1匹の虚に斬魄刀を弾かれてしまった。


「くそっ…!」




最期に彼女の視界に映ったのは巨大な虚の爪だった。





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