小説

□大好きな人
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私には大好きな人がいる。
藤崎 翔っていう人。
でもね、言いたいのに伝えられないことってあるじゃない?
好きだからこそ言えないことってあるでしょ?
ほら、ちょっとしたわがままとかさ
そういうときは言おうとしたことを心の中で削除する。
それでずっと我慢ってあるよね・・・
我慢してるときってすごく寂しい・・・
だからね、なにも言わなくても伝わる方法、探してるんだ・・・


第一話『出会いの春』

私と翔は近所の川の流れてる広い公園で出会った。
学校は同じだったんだけど・・それまでは全然知らなかったし、話したこともなかった。
不思議だよね
少し前までは知らない人だったのに、こんな気持ちになる大切な人になるなんて。
でもね、どうしてもこの人がよかったんだ。
この人以外考えられないっていうことない?
その気持ちは貴方を強くする。
貴方の後押しをしてくれる気持ちかもね♪
話しかけたきっかけはボール。
公園で翔君たちがサッカーをしてたときにたまたま川のところで座ってて、ボールがこっちに転がってきたの。
それを返すときに少し話しただけよ?
そしたら学校でばったり会って。
面白いでしょ?
こんなどこかの少女マンガみたいな出会いってあるんだね
そこからかな。ちょくちょく話すようになったの。
私と翔君は同級生。
クラスは違ってたけど、委員会は一緒でね。
「また会ったな」って翔君は苦笑する。
そうやって小さく笑う貴方が気になり始めていた春。



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