Heaven's Lost Property
□序章
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こんな夢を、見た事はないだろうか
いや……
きっと無いだろう
特異すぎるから
蒼く澄んだ大空
白い白い雲。
地平線の彼方まで続く色の無い平原。
この世とは思えない景色
そう、何一つ、この世とは思う事ができない景色
そこで出会った、一人のヒト
――*――
もう、長くなるな
確かに……、お前と会ってから何年経ったんだか
もう五年と言ったところか
五年か……
あの時に比べると、お前も随分大きくなったな
そぉだな、確かに……
覚えておけよ? じきに『目が醒める』
『目が醒める』? どういう事なんだ、それは?
そのままだ、期待しておけよ。日常など、簡単に変わる
はぁ?
目覚めは近い―――
そして
光は途切れ
闇が訪れ
再び 光が訪れる