落乱(小説)

□想い
2ページ/3ページ

最近、ご近所さんに限らずきり丸へそう言った話しがくる。時にはきり丸へそう言った好意を持つ女性が贈り物を持って来たり。それだけでは満足出来ずに1日自分の買い物に付き合うバイトという名のデートを依頼してきたり。きり丸は貰える物は何でも貰うしバイトは断らない。
それらを嬉しそうに受け取るし請け負う。一度、「その気持ちにどうやってお前は応えるつもりなんだ」と聞いたことがあった。少し考えてから「どうって…んー、まぁ。僕にって色々考えてくれた贈り物ですからね。そりゃ嬉しいし…。最初の頃、そういう気はないって断ってたんですけど。「それでも良い」ってみんなくれるんで。無碍にもできないですから」
女心は難しい…などと言っていた。

掘り掃除も終わり家へ入ったが、きり丸はまだ帰って来てはいなかった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ