落乱(小説)

□はじまりの日
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「きり丸!」
「いぶき!!!どうしたんだよ?!一人でくるなんて」
ここは、忍術学園の一年長屋で乱太郎、きり丸、しんべヱの部屋である。
「ぇへへ、ちょっと遊びに来たんだ。乱太郎としんべヱは?」
「学園長命令で二人とも明日まで出掛けてる。俺は内職中」
部屋を見ると内職の花が所狭しと散乱していた。その一つ一つを見るとまるで芸術的な仕上がりで いぶきは感心した。
「そっかぁ…」
「金吾も乱太郎としんべヱと出掛けてるしなぁ…。俺も いぶきと遊びたいけど、今学期分の学費が明後日まででさ。これ、今日中にやって納めないといけないんだ」
だから、ごめん…。と謝るきり丸に いぶきは慌てて首を振った
「そんなことないよ!僕がいきなり来たんだもん。そうだ!きり丸の内職の手伝いするよ!一人より二人の方が早いだろ」
「いぶき…良いの?遊びに来たのに。無理すんなよ」
「早く終わらせて遊ぼうよ!ね?」
ニコッと笑顔で言う いぶきにきり丸も自然と笑顔になる
「ありがとう、いぶき!」
きり丸の笑顔に、いぶきも嬉しくなった。
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