落乱(小説)

□好きだから…
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今日は伊作に誘われ町まで買い出しに付き合う約束をしていたのだ。お昼をご馳走してあげる と言われれば バイトの予定も入っていなかったし断る理由はなかった。
「それにしても、きり丸。何で女装なんてしてるの?」
「この方が善法寺先輩も恋人といるみたいで楽しいんじゃないかと思いまして」
結構、評判いいんですよ♪と笑うと 伊作は困ったような笑顔になった。
「わたしはきり丸とならどちらでも好きだよ。きり丸と一緒にいる事がわたしにとっての一番だからね。」
「…善法寺先輩て、天然のタラシっすよね…俺にそんな事言っても良い事ないっすよ」
ため息混じりにきり丸が言う
「本当の事なのに…」
伊作の声は前を歩いているきり丸には残念ながら聞こえなかった
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