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□朝食担当(BL沖斎)
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一「───今日も良い天気だな・・・。」朝のまどろみが全身を包みこんでいる。
優しい朝の日差しが何だかとても心地良かった。
一「そう言えば、今日の朝食の係は俺と"アイツ"だったな・・・。」
少し早いかと思いますつつも体を起こし"アイツ"を起こしに行った。
一「ん・・・?何故いないのだ"アイツ "は。もう準備しに行っているのか?」アイツに限ってそれはないだろう。いつも俺に起こされているのだから。
とりあえず、開けた襖を閉め台所へと向かった。
廊下を歩いているとアイツの姿を見つけた。
縁側に座り込み朝日を浴びていた。ただでさえ茶色の髪が余計に茶色く見えた。
その姿に見とれているとアイツがふいに後ろを見た。
沖「あれ?一君だ。どうしたの?今日はいつもより早いじゃない。」
一「───。」
急だったので、言葉が出てこなかった。一君?と返事を求めるように顔を覗きこんでくる。
一「あ、ああ。今日はな・・・。」朝日が気持ち良かったから・・・。
沖「なあに?俺と一緒の朝ご飯の係で嬉しくていつもより早く起きちゃった?」
ニヤニヤしながら聞いてくる。けっ・・・けっしてそうゆう理由なんかで早く起きたなんてことは無いんだからな・・・!! すっ・・・少しはあるかもしれんが。
沖「ま、俺が早く起きちゃった理由は一君とだから何だけどなぁー。」
なーんだ一君は違うのか。と呟きながら立ち上がり第一へ行こうか・・・と笑顔を向けた。
その時の笑顔がなんとなく悲し気に見えた。
その顔を見た時、何だか抱きしめたくなった。
そう思った時には、もう抱きしめていた。
沖「一・・・君?どうしたの、急に抱きついたりしてさ。何悲しいことでもあったの?」
一「・・・。総司のさっきの顔が悲しく見えたから、抱きしめたくなった。そ、それだけだ・・・ッ!!」
と、そう言うとパッと離れていってスタスタと先に歩いていってしまった。
伏せていた顔が真っ赤だつた。それを見た時、かわいいなぁ・・・と思っていた。
それを追いかけて後ろから抱きしめてキスをしたとかしないとかは、
また別のお話・・・。