名もなきお伽話 文
□………プレゼント?
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「……ん……。」
うっすらと意識をとり戻す私。
「(最近寝過ぎてるよね、私……。
…そろそろ起きないと……。)
…よいしょっと……。
……って、あれ?」
すぐそこには
キラキラと目を輝かしているアカネが居た。
「あっおはよーアリス!」
「…………あっおはようアカネ……。
(なんかアカネのテンションが高い……。)」
「ねえねえ見て見て!
これレイラ様からお祝いのプレゼントだって!」
「………え?」
アカネの視線の先、
そう、
私の部屋の床には
それはそれは大きな白い箱が置いてあった。
「…なんで私に……?」
「そりゃあ勿論
アリスがラルトを内に入れたお祝いだよ!
ほら早くあけてよっ早く早く♪」
「……!」
やっぱりラルトを私の体の中に入れたのは事実なんだ。
でも傷跡も何にもないし……。
「…?
どうしたの?開けないの?」
「……え?」
アカネが心配そうに私を見る。
「…あっううんなんでもない!
よく分かんないけど
この箱開けてみよっか♪」
こうして私は何事も無かった様な表情を浮かべて、
その巨大な箱を開けるのだった。