短編

□王子様の逃避行と、
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「……っ!!」


―バッ!!―


勢いよく起き上がる私。


「…なーんだ、夢か。

 よかった現実の事じゃあなくて。」


よかったよかったと

何度も何度もうなずく私。


私の名前はユイ。

この前潰れてしまった*****家の次期当主。

でも潰れてしまったから

それももう過去の話。

今では小さな街で小さな宿屋を開く、

普通の女の子。


私はベッドから抜け出すと、

まずは今にも出そうなあくびを噛みしめながら

ゆっくりと台所に向かうのだった。



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