とある世界の創造錬成
□第2章 幻想御手編
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これから話すのはインデックスに出会うちょっと前の話。
翔
『さて‥‥』
俺は学園都市の治安維持の為に風紀委員【ジャッチメント】に協力している。
何でそんな事になったかというのは‥まぁ成り行きといったところだ。
翔
『初春、連中は何処だ?』
初春
〔右方向20メートル先に三人です翔さん。〕
翔
『了解だ。』
携帯越しに指示を貰う。
翔
(視界に捉えた。見るからに不良って感じだな。)
チャラチャラした格好に髪を染めた粗暴な姿で笑いあっている。
嫌な感じだ‥ったく何犯罪やらかしてんですか?
真面目に‥まぁ俺がそんな事を言うのはお門違いか。
翔
『よう少年達!
中々派手にやってきたらしいじゃないか?』
とりあえずは宣戦布告。
素直に従うならよし。
じゃねぇなら…ま、実力行使もやむ無しだ。
不良
「っんだ姉ぇちゃん!?」
不良2
「あぁん?俺達に何か用ですか?」
不良3
「もしかしてお金を恵んでくれちゃったりしちゃいます?」
はぁ…嘗め腐ってからに…しゃあねぇな。
翔
『ジャッチメント‥代理だ。
大人しくお縄に着くんだな坊や共。』
不良
「ジャッチメントだとぉ!?」
不良2
「代理って何だよ!?」
不良3
「構うか!相手は1人だ囲んじまえ!!」
あ゙〜‥やっぱこうなる。マジ面倒くせぇな…
不良
「くらいやがれっ!」
不良その1が風を起こす。結構な風速でちと身体が揺らぐ。
不良2
「そらそらぁ!!」
不良その2はアスファルトを操る様だ。
大地がうねり震動が俺の居る場所に起こる。
不良3
「燃えやがれ!!」
不良その3は炎の玉を投げつけた。
その火が風を受け更に熱量を増し炎になった。
不安定な足場から抜け出せずにその炎を浴びた。
不良
「何だあっけ無いじゃねぇかよ。」
不良2
「ヒャハハハ!!」
不良3
「俺達にかかればざっとこんなもんだぜ!!」
翔
『‥成る程。3人の能力を組み合わせて悪さをしてきたって訳な。』
不良達
「「「な!?」」」
翔
『結構やるが‥
まぁご苦労さんっと。』
手にした棒を不安定な地面に突き刺し脱出。
不良達の懐に入り掌打と蹴りを入れて叩きのめす。
不良達は崩れ落ち気絶した鍛えて無いなぁ…
何故俺が炎を受けて平気か気になるかい?
まぁ‥例の如く血で火に強い金属の棒を創ったのさ。それを回転させて炎を防いだって訳だ。
翔
『ふぅ‥初春。警備員【アンチスキル】に連絡頼むわ。』
初春
〔はい!分かりました。すぐにしますね。
それと‥そちらに白井さんが向かってますので気をつけて下さい…〕
翔
『え゙‥黒子が?』
「ぉ〜兄〜さ〜ま〜っ♪」
嗚呼‥頭痛くなって来やがった…
その原因はいきなり上に現れて降ってきた。
俺的には避けても良かったが、どうせ逃げられないと悟り受け止めた。
黒子
「あぁん♪私をお姫様抱っこなんて…黒子は黒子は感無量ですの!!」
翔
『‥‥落とすぞテメェ。』
黒子
「お兄様となら何処へでも堕ちていきますの…」
日本語通じて無いです。
面倒くせぇな…不良よか質が悪い。
あと潤んだ瞳でこっち見るな!!
頬擦りしてくんなや!!
黒子
「さぁお兄様!めくりめくるアバンチュールへ!!
ん〜〜〜〜〜ぶっ!?」
迫る顔を握り潰す。
マジ危ねぇどうすっかなこの脳内ピンク娘…
黒子
「のぉぉおおっ!?痛い痛い痛い痛いですのっ!?
あ゙ぁ゙あ゙あ゙っ‥でもこれはこれで気持ちい゙っ‥!?」
本能的に危険と感じて地面に叩き落とした。
翔
『毎度毎度…お前は限度というものを弁えやがれ!!いい加減にしねぇとマジ容赦しねぇぞ!!』
黒子
「痛たた、ほんのちょとしたスキンシップですのに…」
ちょとした?
アレが?
お前の感覚おかしいんじゃないですかい?
「警備員じゃん。連絡を受けて来たじゃん。」
翔
『‥どうも、黄泉川教諭。』
黄泉川
「おお柊じゃん。また風紀委員の手伝いじゃん?」
翔
『そんなとこです。』
黄泉川愛穂‥俺が通う高校の体育教師にして警備員を務めている人だ。
絶対に語尾に「〜じゃん」を付ける人である。
黄泉川
「お〜お〜派手にやったじゃん。
けど正式な風紀委員じゃ無いのにあんまり能力を使うのは良くないじゃん。」
翔
『‥体術だけッスよ。』
訳あって本来の能力は伏せているので周りには血流操作【ブラッドマニューバ】という能力で通している。
読んで字の如く、血の流れを操って身体能力を底上げするというモノだ。
まぁ‥身体能力が高いのは爺さんの修行のおかげなんで能力でも何でも無いんだけどな。
黄泉川
「よし!容疑者確保したじゃん。ご苦労様、今度何か奢るじゃん。」
翔
『じゃ屋台で酒でも‥』
黄泉川
「学生が何言ってるじゃん。未成年はジュースで我慢するじゃん。」
むぅ‥とっくの昔に成人してんだがなぁ…百何十年か前に。
明かす訳にはいかないからしゃあ無いけどさ。
黄泉川
「それじゃ、気をつけて帰るじゃん。」
翔
「黄泉川教諭も気をつけて下さい。」
不良達を護送車へと一緒に居た他の警備員が連れていき黄泉川教諭も続いて帰って行った。
黒子
「お兄様…」
翔
『ん?』
黒子
「まさかとは思いますが、あのような方が好みなのではないですよね!?」
翔
『‥お前、静かだと思ってたら何考えてんだよ。』
黒子
「確かに私の様な体型ではあの方には敵いませんの…ですが!まだまだ私は成長期の真っ最中!これから成長するのでご安心下さいませっ!!」
翔
『何を安心せいっちゅうんじゃい…』
黒子
「勿論、それは男女のいとなm‥痛いっ!?」
言い切る前に鉄拳制裁。
こいつをまともに相手してたら精神が持たん。
翔
『ったく…さっさと支部に帰るぞ。』
黒子の返事を待たずに歩き出す。
黒子
「あ、ちょっと待って下さいまし〜!お兄様〜っ!」