とある世界の創造錬成

□第2章 幻想御手編
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『固法〜初春〜今帰ったぞ〜っと。』

固法
「お疲れ様。ご免なさいね。こんな事まで手伝ってもらっちゃって…」


『気にしなくていいさ。固法達の手伝いなら無償で請け負うさね。』

初春
「はい翔さん。
コーヒーどうぞ!」


『おぉサンキュー初春。』


177支部‥ここが俺が手伝っている風紀委員の居場所である。

固法美偉‥メガネの似合うお姉さんって感じの奴で、ここの頭だ。

初春飾利‥頭に花飾りを乗せた女の子。
情報処理に強く基本的に支部から情報を送ったり、犯罪者の情報を引き出したりとバックアップ専門だ。



『あ‥そういや忘れてた。ほいっ!』


ドサッ‥

手にしていた物体をソファーへと投げる。


初春
「し、しし白井さん!?」

黒子
「クヒッ‥クフフ…」

固法
「どうしたのアレ?」


『いや‥余りしつこいもんだったんで、ついふん縛って持ってきた。』

固法
「‥いつもの事ね。」


『だろ?』


一応紹介するか…
白井黒子‥この支部での実働隊員ってところの空間転移【テレポーター】でレベル4の実力者。
が、俺にはただの変態思考の持ち主にしか見えない。


初春
「白井さん一体何をしたんですか?」


『あ゙〜‥俺の隙を伺いつつ唇を奪おうと…』

初春
「な、何ですってぇ〜!?
ちょっと白井さん!!何をしてるんですか!?」

黒子
「フヒヒ‥って初春じゃありませんの。いつの間に私はここへ…」

初春
「白井さんには御坂さんっていうお姉様がいるじゃありませんか!!」



『御坂…?
なぁ固法一体誰の事だ?それにお姉様って…』

固法
「そう言えばまだ会って無いんだっけ?
白井さんが敬愛している学園都市で7人しかいないレベル5の1人よ。能力名は確か…」

白井
「電撃使い【エレクトロマスター】
そして又の名を‥
‥超電磁砲【レールガン】。」


『復活しやがったか。』


超電磁砲【レールガン】ねぇ…ずいぶんとまぁ大層な名前じゃねぇか。
しかしこの変態が敬愛しているお姉様か‥どんな奴なんだろうな。


黒子
「そうですわ!!
お兄様にお姉様を紹介いたしますの!!」


『へ?』

初春
「いいですねソレ♪だったら佐天さんも一緒にいいですか?」

黒子
「勿論構いませんわ。」


『おぃ‥俺の意s‥』

黒子
「そうと決まれば早速行きますわよ初春!!」

初春
「はい♪」


『人の話を聞けぇえええええええええええっ!!』



二人の女子中学生に引きずられながら俺は支部を後にした。




固法
「報告書まだなんだけど…
ま、翔君が来たときにまとめて出してもらうとしましょう。」











『‥で?』

黒子
「で?とは?」


『何でファミレスなんだ?』

初春
「私達がいつも集まる場所がここなんですよ。」


今joreph'sというファミレスに居るのだが‥
やたらと視線を感じるのは何故だ?


初春
やっぱり翔さんに視線が集まってますね。

黒子
見た目が美しいですから当然ですわ。


『ボソボソと何を話てんだお前ら‥』

初春
「なな何でも無いですよ!?」


『?‥まぁいいか。』

「黒子来てやったわよ〜。」
「初〜春〜ちゃんとパンt‥あれ?その人は?」


茶髪のショートカットで黒子と同じ制服の少女と黒髪で初春と同じ制服の少女がやってきた。


黒子
「お姉様、佐天さん紹介いたしますわ。こちら風紀委員の新しいメンバーの柊 翔さんですの。」

佐天
「どうも〜佐天涙子で〜す♪」

御坂
「……」


『……』

黒子
「あの、お姉様?お兄様?見つめあって一体どうしたのですか?」



『お前は!?』

美琴
「アンタは!?」



『当麻に付きまとってるビリビリ中学生!!』

美琴
「ツンツン頭と一緒に居た奴!!」


初春
「えと‥お知り合いなんですか?」


『‥顔を見会わせただけだがな。』

美琴
「って誰がビリビリ中学生なのよ!?」


『だって当麻がそう言ってたし。』

美琴
「ア〜イ〜ツ〜!!

黒子
「お、お姉様?落ち着いて下さいまし。お兄様や他の方が戸惑ってらっしゃるのですので…」

美琴
「あぁん?」


『‥‥』

初春
「あ、はは…」

佐天
「御坂さん‥」


その他の客もこちらを見ていてとても居心地が悪いったらありゃしない。



『とりあえず座ったらどうだ?』

美琴
「ぅ…」

佐天
「それじゃ失礼しま〜す。」


『すいませ〜ん!メニューいいですか〜?』


近くに来た店員にメニューを貰う。



『さて、皆好きな物頼んでいいぞ。』

初春
「えぇっ!そんな悪いですよ〜


『年上の言うことは聞くもんだぞ?
それに善意を断る方が失礼だと覚えて置くといい。』

黒子
「流石はお兄様♪何とお心が広い事か…」

佐天
「それじゃゴチになりますね〜♪
ん〜何にしよっかな〜♪」

美琴
「……ふぅん‥」


『なんだ?』

美琴
「別に‥何でも無いわよ。
そう言えば黒子、何でコイツがお兄様なのよ?」


コイツ呼ばわり‥
まぁ初対面じゃねぇんだがもちっと外面良くてもバチは当たらないだろ。


黒子
「よくぞ聞いて下さいました…
それは突然の‥いえ、運命的な出会いでしたの…」


恍惚の表情を浮かべて語りだした。
何言うつもりだこの変態。


店員
「お待たせいたしました。」


『あぁ、すみません。』


注文した品を受けとる。
パフェやケーキといった甘い物が多いのはやはり女の子といったところか。
俺はコーヒーのみ。
甘いのは好きだが目の前にある量が量なだけに見ているだけで胸焼けしてきそうになる。


黒子
「私が能力者に襲われるところをお兄様が身の危険を省みずに救って下さいましたの!
数ある能力者を千切っては投げ千切っては投げ‥嗚呼あの時の事が今でも鮮明に思い浮かびますの…」


捏造にも程がある。
正しくは俺を黒子が捕まえて、偶々現れた能力者をあしらっただけですよ?
“違う世界から来た”事を言わない為の方便かもしれないが‥その内容はどうかと思う。


佐天
「へぇ〜白井さんがそんなに言うなら柊さんの能力のレベル高いんですね。」


『いや‥レベルはギリギリで2なんだが。』

美琴
「黒子より下じゃない。それにLevel2ならそんなに大した能力使えない‥」


『俺の能力は身体能力をちょっと底上げする程度なんでな。』


本当は違うが…
ま、超能力では無いんだ。誤魔化すしか無い。


黒子
「お兄様の強さは能力とは関係ありませんの。」

美琴
「へぇ‥アンタ私と勝負してみない?」


『俺が?無理無理。
Level5の超電磁砲には敵わないって‥』

美琴
「ま、そうよねぇアンタみたいなヒョロっちい男が私みたいな女の子に負けたら恥ずかしいもんねぇ。」


『‥やたら絡むな君は。』

黒子
「お姉様‥いつも言ってるではありませんか!
能力をそんな事に使うのはお止めになって下さいとあれほど‥」


ドガァアアァァンッ!!

突如爆発音が辺りに響き渡った。


佐天
「な何!?爆発!?」


『‥黒子、初春。仕事だ。二人は客の誘導を頼む。俺は状況を確認してくる。』

黒子
「はいですの!」

初春
「了解しました!」


カウンターに代金を叩きつけ店の外に駆け出す。


佐天
「‥え〜と、なんだか嵐みたいな人ですね。」

美琴
「‥そうね。」

黒子
「言ってる場合ですか!
お二方も早く避難して下さいまし!」

美琴
「それだったら私も手伝うわよ。」

黒子
「なりません!風紀委員でも無いお姉様がそのような事をせずとも‥」


美琴
「ったくも〜‥分かったわよ。避難すればいいんでしょ?佐天さん行こ。」

佐天
「はい。」
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