そんな君に恋してる。

□はじめまして、
1ページ/2ページ






「ねぇ、今何時だと思ってるの?」
「9時25分です…」
「…8時30分までに入らないといけないって知ってるよね」
「………はい」


なぜ、ナゼ?
どうしてこんな事になった?
考えろ、考えるんだ!


「…ねぇ、聞いてる?」
「は、はい!!」

冷たい、冷たーい!
何かが首に当たってる!
!あ、トンファー?
…え、トンファー?


「あ、ら…もしかして俺咬み殺される?」
「ワオ、馬鹿そうな顔してる割に意外と感はいいほうなんだね」


― 褒めてあげる。
いえいえ、並盛の秩序
不良の頂点に君臨している雲雀恭弥様にお褒め頂けるなんて、なんて勿体無く有難いお言葉!

……でも正直、褒めてなんてくれなくていい
だからお願い。考え直してくれないだろうか、


「歯、食い縛りなよ。」
「!」


振り下ろされるトンファー
太陽の光が反射して、綺麗だ
…あーあ、きっと明日からは病室からこの太陽を眺めるんだろうなー
多分、一瞬痛いだけで
直ぐに何も感じなくなるよ。
うん、大丈夫。

やけに ゆっくりと感じる
走馬灯の様に繰り広げられる記憶
サヨウナラ、平和な日々。
そしてバカ野郎、寝坊した俺!!


グッと目を閉じる
大丈夫












「――― ちゅっ」

「!!ッ」


・・・‥‥‥…………?
(違和感)

「‥次遅刻したら許さないからね」
「お、おう…?」



…あれ、?
なんだ、今の‥
ガツッ!!!
じゃなくて、 ちゅっ…
え、え‥

えぇええええ!!!!!


(今の、今のって!)
キス?! 雲雀に、あの雲雀にキスされたッ!?
なんで なんでなんで!!!?

(//本気で意味、分かんないんだけど!!!)









方針状態の後、突如うわあああああああとか奇声を発しながら挙動不振な千夏を置いて、
真っ直ぐに応接室へ向かう雲雀の口元が僅かに嬉しそうだったのはまた別のお話し。



…一人校門で挙動不振な千夏が先生に怒鳴られるのも……また別のお話し。









次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ