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□勘違い
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今日はまだ一度も青山さんの顔を見てない。
朝一番にメールが届き、私は頼まれた資料を集めるのに基地内を走り回っていた。
今は既にお昼を回っている。
指定された時間までに片付きそうなので、遅めの昼食にしようと食堂へ向かった。
「あ、猿飛くん!」
空いているテーブルを探していると、笑顔で手を振る猿飛くんを見つけた。
「あきひちゃんもこれからお昼?」
そう言いながら私のトレーに乗ったうどんを見られてしまった。
「オレも同じのにしようかな。先に座って待っててー。」
一緒に食べる事になってしまった。
温かいお茶を飲んで、長めのため息をつくと目の前の猿飛くんに笑われた。
「お疲れみたいだねぇ。」
「…少しね。でも、もう終わるから。」
「あきひちゃんは働き者だな〜。適度に手を抜いとかないと、体持たないよ。」
「…そうだよね。」
ちょっと前に聞いた事あるようなセリフに笑ってしまった。
Jガーディアンズの人達って手抜きを推してくるんだけど…大丈夫かな…。
「…まぁ、仕事疲れだけじゃなさそうだけど。」
「え?」
猿飛くんはニッコリ微笑んだ。
「さっきの溜息は、さ。玲ちゃん…強敵だもんね。」
にこにこ、なのか…ニヤニヤ、なのか。