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□キラキラなクリスマス
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猿飛くんとパトロールに出たある日。
街はクリスマス一色だった。
すれ違う人たち皆が楽しそうに見える。
Jガーディアンズのロビーに戻ってきた私は溜息混じりに呟いた。
「遊園地に行きたいなぁ…。」
「うん、じゃ、行こっか。」
隣を歩いていた猿飛くんがにっこり微笑んだ。
「え?」
思わず聞き返すと、素早く手を握られた。
「え、じゃなくて!行こうよ!」
そう言われてみると、私は急に現実的になってしまう。
「でも…これから?」
「だってあきひちゃんが行きたいのに、行かない訳ないじゃない。」
「でも、でも、もう夕方だし…。」
「今の時期なら遅くまでやってるって!」
…本当に?これから遊びに行けるの?
じわじわと実感が湧いてきて、なんだか不思議な感じ。
「ほらほら、早く準備しておいでよ。折角のデートなんだし。」
「う、うん…急いで着替えてくる。」
あれ?デート?
私は首を傾げ、でもそんな事より急いで準備をしないと!
自分の部屋に向かって駈け出した。
すぐにロビーへ戻ると、猿飛くんは驚いた顔をしていた。
「いくらなんでも早過ぎでしょ!…そんなに楽しみだった?」
「だって猿飛くんを待たせてるし…。」
息を整える。