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□どこから落としに掛かってたのか
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プチ女子会、という名のランチに誘われ、私は神谷さんと同じテーブルで日替わりランチを食べている。
「今日のランチはまた格別ですね!」
「そうね…これはそこらのカフェじゃ食べられないわ。」
神谷さんは難しい表情でエビピラフをつつき、シェフも腕を上げたのね、と笑っている。
「ま、これぐらいなら私にも作れちゃうんだけど。」
「え!そうなんですか!?」
「当然じゃない、女子力アップのために料理にも力をいれてるのよ〜!」
私は驚き、肩を落とした。
「…私はハートレンジャーになってから、ほとんど料理なんてしてません…。」
少しは見習わないと…。
神谷さんは低い笑い声を漏らした。
「ふふふ…、それに最近の男子は料理ぐらいできないとね。」
そう言ってウィンクを一つ。
「え、男の人も料理できないといけないんですか?」
「勿論!料理は女の子を落とすのにも必要なのよ!」
「そ、そうなんですか…。」
よく意味が解らないけど。
「ちなみに神谷さんの得意料理はなんですか?」
私の問いに、にっこりと微笑んでくれた。
「…何でも作っちゃうわよ。」
そう返され、私は視線を逸らして考える。
「…じゃあ、フレンチトースト、とか。」
さっき雑誌で見たから、なんだけど。
しかし神谷さんに鼻で笑われてしまう。