番外編

□四人でじゃんけん
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天気も良いし、今日は行楽日和。
せっかく休みがもらえたけど、何しようかなー…。
のんびりと散歩をしていると、近くの茂みの中から見覚えのある集団が現れた。
私は思わず身構える。

「メノスの戦闘員!?」

戸惑っているほんの数秒の間に、何人も居る戦闘員達に担ぎあげられて、私は拉致されてしまった。
ご丁寧に目隠しまでつけられて。
よく解らないけど凄いスピードで移動している。
は、速い!カラーカーより速いかも…!








「遅いですね…。」

ジュテームは憂いを帯びた声で呟き、襖を開けて廊下を覗いている。
それを見てダークとウルフは首を傾げた。

「ジュテームは何しとるんや。」
「コンパニオンが来るのを待ってるんだってさ。」

ここはダークのお気に入りの温泉宿の一つ。
有給を取った彼らは畳の部屋でくつろいでいた。
ジュテームは大きな溜息をつく。

「戦闘員に頼んだのが間違いでした。恥をしのんで自分で手配しておけばよかったですね、ダーク殿。」
「こっちに話を振らんでええ!!ワイはそんなもん興味無いねん。」

顔を赤くして叫ぶダークを見てウルフは何度も頷く。

「ダークは真面目だもんな。」
「ワイにとって大切なのはたった一人だけや…この世に一つだけの花なんや…。」

「ねえ、夕飯はまだ?」

コタツから出ようとしないゼータを見てジュテームが微笑んだ。
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