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□食事の件
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「千鳥さん、…お昼ご飯食べました?」
私はパソコンのモニターを見つめる千鳥さんに声を掛けた。
「んーん、食べてない。」
こちらを見ようともしないで彼はそう答える。
千鳥長官はいつも忙しいようで、食事を抜いたり、床で寝たりは日常茶飯事だ。
まさかと思い、私は目を細めて千鳥さんを睨む。
「…朝ご飯は?」
「食べたよ。」
今度は顔を上げてにっこり笑った。
しかし眉を寄せる。
「…食べたっけ?」
「今日まだ何も食べてないんですか!?」
私は思わず千鳥さんの机の向かい側に立ち、声を大きくした。
「そういう事になるのかな…。」
「ダメですよ!何か食べて下さい!」
少し大きな声を出したのに、千鳥さんはキラキラと眩しい笑顔になった。
「僕の見込んだ通りだ、良い助手っぷりを発揮してくれているね!」
本来なら呆れてしまう所だが、もう慣れた。