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□子猫
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今日は千鳥長官に頼まれて、今週のおやつを買い出しに出掛けた。
ケーキやお菓子や飲み物を買い、自転車に乗ってJガーディアンズの玄関前に到着。
荷物が重いから先に長官室へ運ぼう。
とりあえず自転車は玄関の前に止めて、荷物を抱えて中へ入った。
「あ、九楽さんとゼロくん!こんにちは!」
私は受付の前を歩いていた二人に声を掛ける。
「大村くん、こんにちは。おや、すごい荷物ですね。」
九楽さんは驚いたように目を見開き、私の荷物を受け取った。
「ゼロ、手伝ってあげましょう。」
「…はい。」
ゼロくんは残りの荷物を持ってくれた。
「あ…ありがとうございます。」
「いえ、…長官室へ持って行くんですね?私達も千鳥長官に呼び出されたところだったんです。」
九楽さんは優しい笑顔でそう言ってくれた。
するとゼロくんは玄関を指差した。
「大村…自転車、格納庫へ持って行くの?」
「うん、荷物だけ先に持って行こうと思って。」
「荷物なら大丈夫。僕と総務官で運ぶから。」
九楽さんも頷いた。
「では私達は先に行ってますから、任せて下さい。」
「すいません…ほとんど千鳥さんのおやつなんですけど。」
私が頭を下げると九楽さんは笑っていた。