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□バスガス爆発
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「あきひさん、新しい依頼が来たよ!」
千鳥長官は、それはもう嬉しそうだった。
私とモニターの目の前に色鮮やかなパンフレットを差し出してくる。
「千鳥さん…もうすぐおやつの時間ですから、その時に…」
パンフレットを受け取りながら横に立つ千鳥さんを見上げると、その目はキラキラしている。
私は笑いを堪え、立ち上がった。
「今日は頂き物のメロンです。準備してきますね。」
そう言ってパンフレットを千鳥さんに渡し、寝室の冷蔵庫にあるメロンを取りに向かった。
長官室の隅にある来客用のソファーに座り、テーブルに皿を置いた。
隣に座って待っている千鳥さんにフォークを渡し、再びパンフレットを受け取る。
それは旅行会社のパンフレットだった。
「旅行会社から依頼が来たんですか?」
そう尋ねてから私は眉を寄せた。
…依頼?
「依頼って…シャーロックさんにですよね?」
「そう、」
千鳥さんは口の中のメロンを飲み込む。
「その旅行会社宛てに爆破予告の手紙が来たらしいんだ。」