□計画的
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あれ?

私は窓の外にヒラヒラと落ちる物を見てベッドから降りた。

「千鳥さん!雪が降ってます!」

「え!?本当!?」

と、エコーの効いた声が聞こえる。
千鳥さんは入浴中だ。

私が窓から外を眺めていると、ドタバタと慌ただしく千鳥さんが出てきた。
浴衣はちゃんと着れてるけど、髪の毛からぽたぽたと雫が落ちている。

「風邪引きますよ!」

私はターバンのようにタオルを巻いてあげた。
どこかの奥様みたいだ。

「本格的に降ってるね〜!」

千鳥さんは目を丸くして落ちてくる雪を見ている。

「明日は皆大変だよ…。」
「…そうですね。」

少し喜んでいた自分が恥ずかしい。
こんなに雪が降れば、明日の朝は日本中が大混乱だ。

「何も事件が起きなければいいけど。」
「明日は日曜日だから…平日じゃなかっただけマシですね。」
「うん。ちゃんと空気を読んでくれてるね。」

千鳥さんは微笑んだ。
…頭にタオルを巻きながら。










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