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□夢でもいいや
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ハートレンジャーのミーティングが終わった後、珍しく参加していた黒峰さんがニヤニヤしながら私を見ているのに気がついた。
他のメンバーはとっくに部屋を出て行ってしまい、残っているのは後片付けをしていた私と千鳥長官と黒峰さんだけ。
まるでそれを待っていたかのように黒峰さんが口を開いた。
「…そろそろキスぐらい済ませたんだろうな?」
「えっ!?」
何この人!突然何を言ってるの!?
「まさかまだ何も進展してないのか?」
「何もしてませんよ!!」
「え?」
疑問符をつけたのは千鳥さん。
「何だよ、俺には言えないってのか。」
「だって何もしてないですから。」
手を繋いだり、…一緒に寝たりはしてるけど…。
「く、黒峰さんには関係ありません。」
「…長官は何か言いたそうだけどな。」
けれど千鳥さんはニッコリ微笑んだ。
「いや、あきひさんの言う通りだよ。」
「…そうか。最近長官の機嫌が良さそうだったからな、大村も遂に大人の階段を登ったのかと思ったぜ。」