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□隙間
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千鳥さんはベッドに座ってノートパソコンをいじっている。
邪魔をしないように、でも近くに居たいから私はその隣に座る。
ベッドの上に置いてある本を開くと千鳥さんは不思議そうな顔で私を見ていた。
え…邪魔かな?
しかし千鳥さんはニッコリ微笑んで言った。
「もう少し、くっつかない?」
そして私と千鳥さんとの間のスペースをぽんぽんと叩く。
「……じゃあ、お言葉に甘えて。」
私はその隙間を少し詰める。
「もっともっと。」
千鳥さんは楽しそうだ。
いや、楽しんでいる。
腹を括って、ぴったりと密着した。
「これ以上くっつけませんよ!」
「上に乗る?」
千鳥さんは自分の膝を叩く。
「乗りません!」
「え〜!いいじゃんいいじゃん!座り心地は良いと思うけど。」