メノス
□唯一の接点
1ページ/2ページ
「おはよう、ダーク。」
私が声を掛けると、ベンチに座って俯いていたダークは素早く顔を上げた。
「ああ…おはようさん。」
そう言って笑いかけてくれる。
「メノスに来る気になったか?」
「全然。」
話しながら、私はダークの隣にすわった。
「…そんなハッキリ言わんでも。」
いつもと同じやり取り。
しかしダークは真面目な表情になる。
「で、でも…こう、ちゃんとココへ来てくれるって事は、…ワイがおるからメノスが嫌いっちゅー訳じゃないんやな?」
「そういう事じゃないよ。ダークが嫌いな訳でも無いし。」
それは本当。
「そ、そうか…。」
ダークは少し嬉しそうだった。
「…でもいつまで続けられるかな。バレたら…来れなくなっちゃうかもしれない。」
罪悪感も少しある。