□床の上じゃなくて
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私と千鳥さんは長官室で来客用のソファーに座り、毎年恒例の年越し番組を見ていた。

もう、あと数分で今年が終わる。
しみじみとそんな事を思っていると、隣で甘栗を食べていた千鳥さんがソワソワし始めた。
テレビの中ではそろそろカウントダウンが始まろうとしている。

「もうすぐですね!」
「あ、…うん。そうだね、いよいよだ。」

そう言うと大きな欠伸をして、何度か瞬きをする。

「なんだか眠たくなってきちゃったよ。」

千鳥さんは笑いながら私の手を握った。

「えっ…!?」

驚いた私の声はスルー。
さっ、と掴んだ手を持ち上げて千鳥さんの頭が私の膝の上に落ちてきた。

…膝枕?

テレビからカウントダウンの声が聞こえる。
長い10秒だと思った。

年が明けると千鳥さんは握っていた私の手の甲にキスをする。

チラッとこちらを見て、微笑んだ。

「おめでとう。」
「お、…おめでとう、ございます…。」

「僕の年越しが。あきひさんの膝の上でよかった。」

千鳥さんはそんな事をぼやいて笑った。








オワリ.
(本家お正月TOPコメントより)
 

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