□彩り王子
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今日の朝食はベーコンエッグ。
向かい側に座る千鳥さんは半分目を閉じながらそれを口に運んでいる。
どうしたら鼻にケチャップがつくような食べ方ができるんだろう…。
私がじっくりと観察を続けていると、横から声を掛けられた。

「おはようございます。」

「あ、九楽さん!おはようございます!」

いつもの優しい笑顔の九楽さんとゼロくんが居た。

「おはよう、大村。」
「おはよう、ゼロくん!」

ゼロくんは千鳥さんをじっと見つめる。

「睡眠と食事は同時にとれないって総務官が言っていたけど…。」
「そ、そうだよね。普通の人はね…。」

私は千鳥さんのトレーを指で叩いた。

「千鳥さん!青山さんが!」

「はっ!?」

千鳥さんは目を見開き辺りを見渡す。
怒られると思ったみたいだ。…何かやましい事でもあるのかな。

「千鳥長官、おはようございます。」
「やぁ、剣人にゼロも!おはよう!」

にこやかに挨拶している千鳥さんを見てゼロくんは何を思ってるんだろう…。
しかし九楽さんは動じる事なく言った。

「実は今日、神谷くんの仕事でお世話になっているという方から美術館のチケットを頂いたので、是非ゼロと出掛けようと思うのですが。」

ゼロくんは千鳥さんの返事を待っているみたいだ。
子供みたいだなぁ。
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