2

□雨宿り
3ページ/5ページ

「それならいいんだが…。」

どうやら納得できないらしい。

「…では何か好きな本をプレゼントしよう。」
「え!?」

「本は読まないか?」
「えっと……いいんですか?」

「ああ、喜んでもらえるなら。」

そう言って微笑んだ。
私は思わず両手を上げた。

「嬉しいです!大切にしますね!」

「…大袈裟だな。」
「本心ですよ!!」

むしろ読まずに飾っておきたいぐらい!
もはや私のニヤけ顔は抑えきれなくなってしまった。




それからすぐに本屋さんを見つけ、青山さんはお目当ての本と、私は初心者向けのお菓子の本を買ってもらった。

「本当にありがとうございます!」
「その本が役に立つといいな。」

「…努力します。」

私たちは近くにあったベンチに座る。
青山さんは本を袋から取り出した。

「見てもいいか?」
「はい!」

お菓子の本をパラパラと眺めている。
…変わった組み合わせだな。
青山さんに、これはどうかと勧められてこの本に決めた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ