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□雨宿り
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「それならいいんだが…。」
どうやら納得できないらしい。
「…では何か好きな本をプレゼントしよう。」
「え!?」
「本は読まないか?」
「えっと……いいんですか?」
「ああ、喜んでもらえるなら。」
そう言って微笑んだ。
私は思わず両手を上げた。
「嬉しいです!大切にしますね!」
「…大袈裟だな。」
「本心ですよ!!」
むしろ読まずに飾っておきたいぐらい!
もはや私のニヤけ顔は抑えきれなくなってしまった。
それからすぐに本屋さんを見つけ、青山さんはお目当ての本と、私は初心者向けのお菓子の本を買ってもらった。
「本当にありがとうございます!」
「その本が役に立つといいな。」
「…努力します。」
私たちは近くにあったベンチに座る。
青山さんは本を袋から取り出した。
「見てもいいか?」
「はい!」
お菓子の本をパラパラと眺めている。
…変わった組み合わせだな。
青山さんに、これはどうかと勧められてこの本に決めた。