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□贅沢な朝
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私の体の事を考えて言ってくれているのは解っている。
起きてから準備するより、これから準備をして眠った方が長く休める事も理解できた。
私は小さな声で言った。
「…じゃあ、お言葉に甘えて。」
「ああ、ご苦労様。」
青山さんはそれだけ言って再びモニターに向き直った。
私は急いで自分の部屋に向かう。
シャワーを浴び、着替えと一通りの準備を済ませて青山さんの部屋に戻った。
「…速かったな。そんなに疲れていたのか。」
青山さんは笑っていた。
「ゆっくり休むといい。」
「…頑張って起きます。」
私はベッドに潜り込み、青山さんの背中を見つめる。
…青山さんの匂い!!……しないや。
あんまり使ってないって言ってたしな…。
緊張して眠れる訳が無い、と思っていたのに…、
あっという間に眠ってしまっていた。
「…起きろ。」
ゆさゆさと体を揺らされる。
無理…眠たいよ…起きたくないよ…。
「…あきひ、起きないのか?」
名前を呼ばれて、私は大きく目を見開いた。
ベッドに座っているのはシャワーを浴びたばかりなのか、いい匂いがする青山さんだった。
髪も濡れている。