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□バレンタインデーだった
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でも大量に貰ってるよね…。
って事は猿飛くんや黒峰さんは大変な事になってるんじゃ…。

「まさか君もこのイベントに参加しているのか?」

…どうしよう。
言葉に詰まってしまった私は…正直に言う事にした。

「…今年は、その、…忘れてました。」
「誰にも渡していないのか?」

「……はい。」

「そ、そうか…。」

青山さんは深い溜息をついた。
ああ…私は何て馬鹿なんだろう。
今年一番落ち込んだ私は頭が真っ白になってしまった。
青山さんは何を思ったのか、トントンと机を指で叩いた。

「この仕事が片付いたら、お礼に何か甘い物でもご馳走しよう。」
「…え?」

私は驚き、素早く顔を上げる。
何故か青山さんはにっこり笑った。

「…チョコレートは、嫌いか?」

「……あ、ありがとうございます!」

よーし、頑張って早く終わらせよう!!
私は腕まくりをして机に向き直る。
隣で、青山さんは小さく笑い声を漏らした。

















オワリ.
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