番外編

□深夜の廃校調査
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「廃校の調査に行きます!」
「うん。無理はしないでね!」








そして23時。
私と青山さん、黒峰さんは格納庫へやってきた。
それぞれカラーカーに乗り込み、自動操縦で目的地へ向かう。



あっという間に到着した場所は運動場ほどの広さ…元運動場だったであろう場所。
目の前に佇むのは今にも何か出てきそうな古い学校。
それを囲うように真夜中の森が広がっている。
…頼もしい人が二人も居るし、大丈夫だよね。

「なるべく離れないように。」
「はい!」

青山さんは先頭に立って歩き出す。
その後に、私…その背後に黒峰さん。

「わざわざ誰も居ないような場所でこの俺と一緒がいいとはな。」
「そういう訳じゃありません!」

青山さんは小さなため息を漏らした。

「出来れば私の側に居る事だ。」
「眼鏡はむっつりだからな。」

このメンバー気まずい…。





建物の中も相当痛んでいて、古い木材で作られた床は嫌な音をたてる。
縦に並んで歩いていると黒峰さんが口を開いた。

「おいおい、本当に三人で回るのか?いくら時間があっても足りねぇだろ。」
「何か他に良い方法でもあるのか?」

青山さんは立ち止まり、振り返った。

「俺は反対から行く。」

そう言って黒峰さんは私を指さす。

「お前は上から行け。」
「えぇっ!?」

その指が示す先に階段があった。

「無茶を言うな。」

青山さんはそろそろ怒っている。
…でも、私が居なかったら二人はそれぞれ調査できたんだろうな。
黒峰さんは腕を組み、私を見下ろす。

「お前も俺の意見に反対か?」
「えっと…。」

青山さんと行く→3ページ
黒峰さんと行く→6ページ
三人で行く(あれ、今…鞭で叩かれるような音が…)→9ページ
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