番外編

□ハロウィン秋祭り
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お祭り会場には屋台が沢山並んでいた。
焼きそばや…わたあめなど、一見普通のお祭りっぽいのに至る所にハロウィン要素が満載だった。
あ、たこ焼きのニオイ!たこ焼き食べたい!
私はニオイにつられるまま歩いていく。
派手なたこ焼きの屋台に張り紙がしてあり、そこには「カボチャの煮物入りたこ焼き」と書いてあった。
ハロウィンだからカボチャが入ってるのか…。微妙だな…。
見れば、たこ焼きを買ったばかりの人が一口食べて微妙な顔をしている。
悩みながら屋台へ近づくと、たこ焼きを焼いているお兄さんに声を掛けられた。

「え、ハートピンク!?」

私は慌てて顔を上げる。
そこに居たのは、たこ焼き屋っぽいおじさんの隣で頭にタオルを巻いたダークだった。

「…ダーク…、何してるの…?」

…バイト?
その時、背後からおばちゃんの集団がやってきた!
何かの集まりの帰り道だろうか、同じ様な格好をしたおばちゃん達がお喋りしながら近づいてくる。

「あらー、カボチャが入ってるんですって!」
「美味しそ〜、皆で食べましょ〜!」

するとダークの隣にいた、おじさんが明らかに焦っていた。
何故か私を睨む。

「あんた、コイツの知り合いかい!?早く手伝って!」
「え!?」

飛び出してきたおじさんにエプロンを着せられ、私は屋台の中へ連れていかれた。

「ほら!お前も手を動かせ!」

おじさんはたこ焼きを焼いているダークを急かす。
私は言われるがまま、注文とレジとたこ焼きを渡す係を任されていた。
おばちゃん達の大量注文を捌く為に…!!
そしておばちゃんの集団を見て、行列だと勘違いした他のお客さんも並び始めた。
いきなり忙し過ぎ!カボチャも足りないよー!!!



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