□ファッションショー
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「…鍵を閉めないとね!」

「ち、千鳥さん…。」

言い訳なんて何も思いつかなかった。
千鳥さんは鍵を閉めて近づいてくる。
ピタッと足を止め、腕を組んで私を見つめた。

「白衣も似合うね。僕の助手をしてもらう時は特注の白衣を着てもらおうかな。」
「着ませんよ!」

「僕の時だってワトソン制服みたいな制服を着てもらいたいんだ!」

千鳥さんは真顔だった。

「これは千鳥さんが着る方が似合いますよ!」

そう言って白衣を脱ぎ始めると、

「待って!」

突然、千鳥さんは白衣ごと私を抱きしめた。

「千鳥さん!?」

「うん…こんな感触なんだね。」

すっと体を離した。

「少しゴワゴワしているから、直接肌に当たると痛いかもしれない。」
「…え?」
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