メノス

□ちゃっかり
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「…た、食べる?」
「は?僕がそんな物食べると思ってるの?」

怒られてしまった。
欲しいのかと思ったのに。

「もう一個あるよ。」
「…二つも食べるつもりだった訳?」

…言い返せない。
ゼータは腕を組み、大袈裟に溜息をついた。

「人間の女って凄いよね、僕には到底理解できないよ。」

もう絶対に食べさせないと心に誓った。
ゼータは更にペラペラと文句を並べる。

「僕をもてなしてくれるなら、それなりの物を用意してもらわないと。…それにしても息苦しい部屋だね。もっと洒落た椅子でも置いとけないの?僕は一体何処に座ればいいのさ…。」

…なんでそこまで言われないといけないんだろう。
段々悲しくなってきた。

「次回までに改善しておいてよね。」

「…次回?」

思わず出てしまった言葉は聞こえていなかったみたいた。

「じゃあまた来るから。気が向いたら。」

一方的に言い終えると、ゼータの居る空間が歪み…居なくなってしまった。
…一体何だったんだろう。
生きててよかったと深い溜息を吐き出す。

…あれ?

私は思わず叫んだ。

「ケーキが無くなってる!!」













オワリ.
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