□おやすみ
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「…丁度良かったな。おい、お前の大好きな大村が来たぞ。」

…え?

「なっ、ばっ!!何て事を言うんだ!あきひには、ちゃんと…!」

顔を赤くした赤木さんがうろたえる。

「ああ、わかったわかった…だからもういいだろ?」
「良くない!」

どうやら黒峰さんは赤木さんにお説教されてたみたいだ。

「煩い男は嫌われるぜ。」
「えっ!?」

赤木さんが素早く私を見つめる。

「あきひは…声が大きい男は嫌いか!?」
「…普通です。」

私の答えを聞くと、何故か勢い良く立ち上がった。
それには目もくれずに黒峰さんが言った。

「…何か用があったんじゃねぇのか?」

「普通で良かったー!!!」

赤木さんが叫んでいるけど、私はとりあえず空いてる椅子に座った。

「いえ…用は無いんですけど…、」

暇だ、とも言いにくい。
黒峰さんは低い声で笑った。

「…長官に捨てられちまったのか、可哀相に。…俺が優しく慰め」
「長官に捨てられた!?」

赤木さんが身を乗り出す。

「千鳥さんは実験で忙しいんです!それに…、」

思わず口を押さえる。
声が大き過ぎた。

「…千鳥さんは、そんな事しません。」

すると赤木さんは小さく息を吐き出して座り直す。
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