□負けられない戦い
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「あ!」

私はキーボードの手を止めた。
…お昼ご飯、食べてないよね。
探しに行こうか迷っていると、ドアがノックされた。
返事をする前にドアが開き、入ってきたのはジェームズさんだった。

「…千鳥長官はいらっしゃいませんか?」
「さっきまでは居たんですけど…私が出掛けている間に居なくなってしまったんです。」

私の答えにジェームズさんは何か考えているようだった。
そして私に一枚の書類を渡してきた。

「では、これを渡しておいてください。」
「あ、はい。」

ジェームズさんは紳士の笑みを崩さずに部屋を出て行った。
…また何か言われるのかと思った。
書類の内容は気になるけど、見ないようにして千鳥さんの机に置いた。

でも、ちらっと見えた文字が「スケジュール」だった。


……悔しい。


私は立ち上がり、ダッシュで格納庫へ向かった。











息を切らして格納庫へ入ると、鼻歌が聞こえてきた。
しかし、私の気配に気づいたのかそれが止む。

「黒峰さん!今日はご機嫌なんですね。」
「…俺の鼻歌を聞いたのか?」

しまった。機嫌が悪くなってしまった。
黒峰さんは愛車をいじくりまわしている手を止めた。
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