sky

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 部屋には3人。しーんと空気はどこか重い。その部屋は、一応幹部が集まって話をする作戦室みたいなものなのだが、部屋の真ん中にある大きな机を囲むように丸椅子が置かれているだけで、決して広いとは言えない。

 バロンとブルはその部屋の一番角の椅子に座り、机の中心に座っている人、ブラックを見た。


「…この間、話した通りだって。」

「大まかにしか聞いてない。」

「シェリーが目を覚ましたら聞くってブラックが言ったからだろ。」

「だから父親を呼び捨てにするなといつも言ってるだろう!」


 そう。この背の高い長髪の男は、バロンの父親、ブラック・ブレッド。俺達、レジスタンスのリーダーだ。義理人情を重んじる少々いや、バロンからすればかなり暑苦しい男。


「まぁまぁ、リーダー。もう一度詳しく話すから。…バロンが。」

「俺かよ!!」

「当たり前だろ!!地下から戻ったと思ったら女の子抱えて来て!!んで連れ帰ったのはバロンだろ!?」

「分かってるよ!」


 ブルは我関せずと言った表情でつーんとそっぽを向いた。そりゃそうだ。半分とばっちりで朝から呼び出しくらったんだから。

 ブラックを宥めながら放ったブルの言葉から始まり、バロンは、はぁと溜め息をついた後、真剣な表情でブラックに向き直り、話始めた。

 …シェリーのことを。




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