sky

□02
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 扉の向こうは廊下だった。キョロキョロと見回してみるが誰もいない。と、廊下の奥に出口の様なものが見えた。シェリーはその出口に向けて歩いていった。


「…うわぁ……。」


 シェリーは驚いた。そこは外へと繋がっていて見上げると夜空一面に星が輝いていた。シェリーはその輝く空から目が放せなくなっていた。

 空を見るのは一体何年振りだろう。外の空気を最後に吸ったのはいつだろう。なんて素晴らしいの…!!

 ふと、目線の位置に違和感を感じ辺りを見た。そこは、ベランダの様になっていて、シェリーはゆっくり柵に近付いて柵をしっかり掴み、下を見下ろした。

 そして自分が地面からだいぶ高いところにいることを知り、柵の間から足を空中にプランと出してその場に座り込み、シェリーはまた空を見上げた。

 いつまでも見ていられる…。この素晴らしい空。


「気が付いたのか」


 後ろから声が聞こえた。首だけ軽く振り返ると、そこにはあの男の子が立っていた。男の子はスタスタとシェリーに近より、隣に腰かけた。

 その男の子をシェリーはじーっと見つめる。黒い髪にグレーの瞳、整った顔立ち。…綺麗な人。

 男の子はシェリーの視線に気付き、あんまりじーっと見つめるもんだから照れ臭そうにそっぽを向いた。


「…あなたはだれ…?」

「…俺はバロン。バロン・ブレッド。」

「……バロン…?」

「そう。君は?」


「私は…シェリー…。」




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