sky
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「何故、私をここへ連れてきたの?」
ずっと空を眺めていたシェリーは、すっとバロンの方を向いてそう問うた。
そのシェリーの表情は何だか怒っているようにも見えた。ここに来て3日、シェリーはそんなことを一度も聞かなかったし、疑問に思っている様子もなかった。
実はこの3日間、バロンは会議や報告書の始末やらで、あまりシェリーとゆっくり時間がとれてなかった。それでも、1日に数回は僅かだか時間が取れればシェリーの元へと出向いていたが、記憶が無いと訴えている出前、当然なのだがシェリーは自分の話をする訳でもないし、部屋を訪れるバロンに興味を持つような素振りもなく、部屋にある本をずっと読んでいた。
そんなシェリーに、少しは打ち解けたんだと、自分に少しはなついてくれていると思っていたバロンは軽くショックをうけたが、根気強く、他愛ない話だが一生懸命話しかけた。たが、乾いた返事が返ってくるだけだった。
それでもバロンは、彼女はあの牢獄から出れたことを多少なりとも、喜んでいると思っていた。だから、何も聞いてもこないし大人しくここに居てくれているのだと。
だから正直、その質問にバロンは驚いていた。
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